2025-10-05
MCI(軽度認知障害)とは?認知症との違いや早期発見が重要な理由

「最近、物忘れが増えてきたけれど、もしかしたら認知症?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。ご自身だけでなく、家族の症状について不安を感じることもあるでしょう。
しかし、物忘れ=認知症と考えるのは早計です。実はMCI(軽度認知障害)の可能性もあります。MCIは認知症ほど多くの方が知っているわけではないので、初めて見聞きする方も少なくないでしょう。
本記事ではMCIの特徴を説明します。また、MCIは後に認知症に移行する場合もあれば、回復する場合もあり、診断された後の過ごし方が重要になるので、気を付けるべきポイントも紹介します。
MCIを過度に恐れなくても済むように正しく理解していきましょう。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
MCI(軽度認知障害)とは何か?MCIの2つの特徴
MCI(Mild Cognitive Impairment)の日本語での正式な名称は「軽度認知障害」です。分かりやすく言うと、認知症と健康な状態の中間のような状態を指します。
MCIと認知症は似ている部分もあれば、異なる部分もあります。違いを理解しておけば、物忘れの症状だけを見て、認知症ではないかと不安にならずに済むでしょう。
物忘れが増える
物忘れが増えることはMCIの主な症状の1つで、以下のような言動が見られます。
- 1何度も同じことを質問したり、話したりする
- 2置き忘れや探しものが多くなる
- 3最近の大きなニュースの記憶が曖昧
また、新しい場所や機械は苦手に感じるようになった、日常生活もテキパキと行うのが難しくなってきたというのもサインの1つと考えてよいでしょう。
しかし、いずれも認知症でも現れる症状なので、一般の方がこれらの症状だけでMCIと認知症を見分けるのは難しいです。
日常生活には支障がない
物忘れがありながらも、日常生活には支障がないことがMCIのもう1つの特徴です。認知症の定義が「一人暮らしが困難なほど認知機能が低下した状態」となっているので、MCIと認知症で大きく異なる点と言えます。
日常生活に支障がないのはよいことにも思えますが、裏を返すと他から見て分かりにくく、発見の遅れにつながる可能性があります。
早期発見の観点で、生活に支障はないけれど物忘れが増えたと感じる場合は、病院などへの相談を検討したほうがよいでしょう。
MCIの後に必ず認知症になるのか?
MCIは認知症の一歩手前と言われることもあります。では、MCIになった方は、いずれ必ず認知症になってしまうのでしょうか?実はそうではなく、MCIは回復の可能性もあります。
約5~15%は認知症になる
MCIになると1年で約5~15%が認知症に移行するとのデータがあります。ただ、数字としては大きく感じられないかもしれません。
だからといって、何もせずに放置すれば、認知症に移行するリスクも高まってしまいます。認知症に移行すれば、社会生活が困難になってしまうので、いかに移行させないかが重要なポイントとなるでしょう。
MCIは回復が見込める
MCIでは1年で約5~15%が認知症に移行する一方で、適切な対応をとれば、1年で約16~41%が健康な状態に回復することも報告されています。
現在、認知症には根治させる治療はなく、進行を抑える治療しかありません。新しい治療法も出てきてはいますが、まだ非常に高価で、気軽に受けられるようになるには時間がかかります。
しかし、MCIの段階であれば回復の見込みがあるのです。MCIと診断されても、ショックを受けることなく、認知症に移行させないために、できることを行いましょう。
MCIかな?と思ったらすぐに相談をすることが大切
MCIは適切な対応をとれば、健康な状態へ回復する可能性があるので、早期発見し、早期に対応を始めることが重要です。疑わしい症状を感じた場合は、すぐに病院に相談しましょう。
まずは、ご自身の健康状態を最も理解しているかかりつけ医に相談するのがおすすめです。かかりつけ医がMCIや認知症の専門医でなくても、他の他の専門病院などを紹介してくれるでしょう。
かかりつけ医がいない場合は、「物忘れ外来」へ相談するのがおすすめです。精神科医と脳神経内科のように、複数の科が連携して、認知症などに対応した医療を行っています。
病院によっては、家族からの相談窓口を設けているところもあります。同居している家族にMCIのような症状があるものの、受診を嫌がっている場合に利用しましょう。
MCIと診断されたら注意すべき5つのポイント
MCIから認知症への移行を防ぐために注意すべき5つのポイントを紹介します。いずれも専門的なことではなく、普段の生活の中で意識することばかりで、難しいことはありません。毎日コツコツと続けていきましょう。
生活習慣病に注意する
まず、生活習慣病の予防を意識しましょう。WHO(世界保健機関 )の「認知機能低下および認知症のリスク低減」のガイドラインにもリスク要因として挙がっています。
- 1体重(肥満)
- 2高血圧
- 3糖尿病
- 4脂質異常症
また、高血圧、糖尿病、脂質異常症は血管の異常を引き起こし、脳卒中のリスクにもつながるのです。
さらに飲酒や喫煙にも注意が必要です。生活習慣病と認知機能の両方に悪影響を与える他、脳卒中など、さまざまな病気のリスク要因でもあります。MCIと診断されたら、過度な飲酒は控え、禁煙しましょう。
生活習慣を見直すと共に、毎日、体重や血圧を測定して、変化を見逃さないことが大切です。血糖値に関しても、自宅で使える血糖値測定器が販売されているので、気になる方は探してみるとよいでしょう。
社会参加の機会を作る
社会参加の機会を持ち、他者と交流することも、認知機能の維持には重要です。退職後も、地域のボランティアや趣味、スポーツなどの活動に参加しましょう。
直接会って話をするのがベストですが、難しい場合は電話やビデオ通話を用いて、週1回以上は同居家族以外との会話の機会を作るのがおすすめです。外出の機会も積極的に作り、最低でも週1回は外出しましょう。
頭を使う習慣をもつ
頭を使う習慣をもつことも、認知機能の維持に役立ちます。専門的な認知機能トレーニングを実施している病院などもあるので、かかりつけ医から紹介してもらうとよいでしょう。
自宅でパズルやドリルなどを解くのもおすすめです。また、麻雀や囲碁などは、相手の手を先読みしたり、牌や碁石を動かすのに手先を使ったりするので、より頭を使うだけでなく、他者と交流するメリットも期待できます。
運動の習慣をもつ
運動習慣があると認知症のリスクが低くなることが報告されている他、簡単な運動でも認知機能低下が期待できるとされています。頻度は週3日以上、息が少しはずむが、一緒に歩いている人と話ができる程度の強さの運動を続けることがおすすめです。
また、運動の習慣をもつことは、生活習慣病の予防にもつながるので、一石二鳥と言えます。さらにチームで行うスポーツなどであれば他者との交流に、戦略性を求められるスポーツなどであれば頭を使うことにもつながるでしょう。
栄養バランスのとれた食生活を意識する
認知機能の維持には栄養のバランスも大切です。現在、認知機能を維持する食べ物は報告されておらず、医学的にこれを食べておけば大丈夫と言える食べ物はありません。
しかし、頭を使うには脳をきちんと動かす必要があり、そのためには栄養が必要です。エネルギー源となる炭水化物(ブドウ糖)はもちろん、脳を形作るたんぱく質や脂質、脳の働きに必要なビタミンやミネラルなど、5大栄養素をバランスよく取らねばなりません。
また、生活習慣病予防の観点でも栄養バランスは重要です。生活習慣病と認知機能は深く関連しているため、認知機能の維持を考える上で、栄養のバランスは欠かせない要素と言えます。
塩分、糖分、脂質の取り過ぎに注意しつつ、たんぱく質をしっかり取り、不足しがちなビタミンやミネラルも網羅しましょう。
栄養バランスのとれた食事を1日3食取るのが理想ですが、難しい場合はサプリメントを活用して、不足している栄養素を補うのがおすすめです。
毎日の栄養バランスをサポートする「Rimenba」
毎日の栄養バランスのサポートには、オールインワンサプリ「Rimenba」をおすすめします。ビタミン類とミネラルをバランスよく配合しており、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、C、D、E、葉酸、鉄分、亜鉛が取れます。
また、脳神経内科医の監修により、頭を使う人が積極的に取りたい成分も組み合わせています。オメガ3脂肪酸の代表格であるDHAとEPAを1日あたり計534mg配合。オメガ3脂肪酸が気になるけれど、魚が苦手という方におすすめです。
さらに注目成分であるプラズマローゲン、ノビレチン、イチョウ葉エキスも配合しています。
毎日の健康をサポートするためのものなので、使わない成分にも目を向け、香料、酸味料、着色料、保存料、甘味料、増粘安定剤の6つの添加物は使用していません。
GMPに準拠する国内有数の工場で製造しており、品質面にも妥協せず作っています。
定期購入は初回50%オフの送料無料で、縛りやキャンセル料もなく、15日間の返金保証もあります。
2回目以降も25%オフで購入できるので、お試しで気に入った場合は、そのまま続けられます。まずは一度お試しください。

MCIは回復が見込めるので、気になる症状が出たら即相談を!
MCIは認知症の一歩手前の状態と言われています。しかし、MCIになった方が全員、認知症になるわけではありません。
また、認知症は根治させる方法がない一方で、MCIは適切な対応をとれば、回復が見込めます。
早期発見が非常に重要なので、生活に支障はないけれど、物忘れが増えたと感じたら、迷うことなく、かかりつけ医などに相談しましょう。MCIと診断されても、早期に対応を始めれば、その分、回復の可能性が高まるでしょう。
この記事に登場する専門家

福井大学医学部 第二内科 准教授
濱野 忠則
- 脳神経内科長
- 診療教授
【知力健康サプリRimenba監修・脳神経内科医】Rimenba(リメンバ)は最近の研究で効果が期待されている葉酸やビタミンB6、ビタミンB12などの栄養素がオールインワンで含まれており、非常に理にかなった製品だと思います。 日々の食事や運動でまかないきれない部分を補ってくれることが期待できます。

Webライター
木原かおる
- コスメ薬機法管理者
- 薬機法医療法広告遵守個人認証(YMAA)
- 景品表示法・特定商取引法広告遵守個人認証(KTAA)
国内化粧品メーカー、外資系消費財メーカーで、品質管理や薬機法業務に約15年従事した後にフリーライターに。薬機法や成分関連の知識をいかして、コスメやサプリのライティング、校正、記事監修などを手がける。
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